Q15 離婚調停手続とは?
離婚調停手続とはどういう手続でしょうか。
A15 夫婦間で感情がもつれている場合は、当事者間だけで話合いは不可能です。そういう場合に、裁判所に調停の申し立てを行って、中立的な裁判所の仕組みを利用して話合いをする制度が調停です。
裁判所は普通の人にはなじみがなく、裁判所の法廷で相手と向かい合って裁判官の前でお互いの言い分を言い合うことをイメージするかもしれません。全くこれは誤ったイメージです。
まず、調停においては、基本相手と顔を合わせることはありません。交互に調停委員が別々の控室にいるあなたと相手とを呼び出し、それぞれの言い分を交互に聴く手続です。テレビでイメージする厳粛な法廷ではなく、普通の6人掛け程度のテーブルに2人の調停委員が待っていて、あなたの言い分を詳しく聞いてくれます。
調停手続は、裁判官と調停委員2名(必ず男女各1名)で構成された調停委員会で主導されることが法律で決まっています(家事法248条)が、裁判官は調停成立のときか、問題が生じて評議をした後に説明のために現れるだけです。普段は男女各1名の調停委員があなたの言い分を聞いて、相手に伝え、相手の番にはあなたは控室で待っていて、交互にお互い相手が何を言っているか調停委員から伝えられて、それぞれ反論をしていくという進行になります。
弁護士が就いていなくても、調停申立をすることができますが、初めて行く裁判所において、あがってしまってうまく言えなかったり、調停委員と相性が悪くとてもストレスを感じてしまったりする場合、弁護士があなたに代わって代弁した方が良い結果がでることが多いです。特に多額の財産分与や慰藉料や婚姻費用を請求する場合は、ご自分で行うより費用を掛けてでも専門家に依頼する方がより良い結果がでますし、手続の中で生じる不安をすぐに取り除くことができますので、弁護士を依頼することを選択肢に入れて下さい。弁護士はプロですので、このまま調停をずるずる行っていくか、早めに打ちきって裁判を行うかの判断に優れていますので、早く事件を解決することができます。