Q16 離婚調停申立書の書き方

調停申立書はどこで手に入れられますか。また、調停申立書を書く際注意することはありますか。

A16 調停申立書は、正式には「夫婦関係調整調停申立書」といいます。これは、家庭裁判所に行けば申立書の様式をもらうことができます、また、インターネットで裁判所のホームページからダウンロードすることもできます。

https://www.courts.go.jp/saiban/syosiki/syosiki_kazityoutei/syosiki_01_23/index.html

・相手に知られたくない事情がある場合に申立書を書く際の注意点
(1) 調停申立書は原則として相手方に写しが送付されます(家事法256号1項)。そして、その申立書に附属する書類は相手から閲覧謄写請求があれば、原則として許可されることになります。だから例えば相手がDVやモラハラやメンヘラの場合に住所や勤務先など相手に知られたくないときには、申立書に記載する住所は、同居していた時の住所や弁護士事務所の住所を記載するなど相手方に知られても差し支えない住所にするべきであるし、勤務先なども、書かないか転職前の仕事先を書いておくことが必要です。

(2) 調停申立書に相手方を刺激する詳しい事情を書くと、相手の感情を逆なでし、相手方が出頭しなかったり、敵意丸出しで調停に臨まれたりするので、詳しい事情を書かないでおく方がいいです。裁判所のレ点チェック方式の申出書を使うのが安全です。
しかし、事前に調停委員に事情をある程度分かってもらうことは、調停委員を味方につけるために必要なことです。そこで、相手を刺激しそうな事情について、調停委員には伝えたいが相手には知られたくない場合は、相手に開示したくない理由を記載した非開示申出書を作成して、非開示範囲を特定して一緒に出すことをお勧めします。
事情説明書を作成し、その場限りで調停委員にみせるという手段もあります。その場合は、調停委員が2名いるので、2名分を用意して、ある程度読む時間を与えた上で、手控えにメモをとっていることを確認しつつ補足事項を述べて、いったん事情説明書を返還してもらうという方法もあります。
この場合は、事情説明書が裁判所に保管されないので、相手からの閲覧謄写請求を完全に防ぐことができますが、調停委員だけが手控えメモをとり、裁判官にどう伝わるかの保証がないので、適宜使い分けすることが必要です。調停では到底まとまらない予測があるときは、相手に事情説明書を渡し、すぐ調停不調にして、早期に裁判に持ち込むことも良くあります。
この辺の判断は、プロである弁護士が得意とするところです。ご自分で行うには多少荷が重いと思われます。

(3) 源泉徴収票や給与明細書などに相手方に知られたくない情報が載っている場合は、その箇所にマスキングをしておくことが必要です。

2021 浜松の弁護士による離婚相談所/岡島法律事務所